動画を、自分で差し替えられるようにしました。頼まれる回数が減ったのは、教えたからではありませんでした
サイトの「ここ変えたい」を、ずっとわたしが差し替えていました。
AIが下書きし、佐久間が確かめました
2026-09-20 / 仕事
ここ2週間、クライアントのサイトで「この動画を差し替えたい」「トップの画像を変えたい」「コラムに写真を入れたい」という依頼を、いくつも対応していました。どれも中身は難しくありません。ファイルを差し替えて、本番に反映して、確認して、連絡する。それだけです。
ただ、その「それだけ」を、毎回わたしが受けていました。流れはいつもこうです。
① クライアント「この動画、新しいのに変えたいです」 ② わたしが受け取る(チャット / 打ち合わせ) ③ AIに頼んでファイルを直す ④ 本番に反映する ⑤ 「変わりました」と確認して連絡 ⑥ 別の画像で、また①に戻る
画像1枚、動画1本を差し替えるたびに、この一周が回ります。作業そのものは数分でも、依頼が来る → わたしがやる → 返すの往復が、件数のぶんだけ発生していました。
わたしは「差し替え係」になっていました
気づいたのは、わたしがやっているのは判断ではなく、差し替えの代行だということでした。 どの動画にするか、どの写真を載せるかを決めているのはクライアントです。わたしは、決まったものをファイルに入れて反映するだけ。決める人と、変えられる人が、別々になっていたのです。
これは前に「clasp でコピペ往復をやめました」で書いた話と、同じ形をしていました。あのときは、AIとGASの間でコードを運ぶ「伝言役」がわたしでした。今回は、クライアントとサイトの間で差し替えを運ぶ「差し替え係」がわたしです。間に人が立っているかぎり、変更の回数だけ、その人の手が要る。構造はそっくりでした。
「変えたい人」が、直接変えられる場所に移しました
そこで、動画も画像もコラムも、クライアント自身がマイページから差し替えられるようにしました。 管理画面で新しい動画を選んで保存すれば、そのままサイトに反映される。わたしに頼む工程が、そもそも要らなくなります。
before クライアント →(依頼)→ わたし →(差し替え)→ サイト after クライアント →(マイページで差し替え)→ サイト
やったことを一言でいえば、変更する権利を、変更したい人の手元に戻しただけです。 決める人と変えられる人を、同じ人にした。それで、②〜⑤の「受け取って、直して、返す」がまるごと消えました。
依頼が減った理由は、使い方を教えたからではありませんでした
最初は「操作を覚えてもらえば、そのぶん依頼が減る」と考えていました。でも、実際に効いたのはそこではありませんでした。
使い方を丁寧に教えるほど、教えたぶんだけ質問が返ってきます。「ここはどう押すの」「保存できてる?」——依頼が“質問”に姿を変えるだけで、往復は残ります。 減らせたのは、教えたからではなく、そもそもわたしを経由しなくても変えられる形にしたからでした。往復を速くしたのではなく、往復が起きる理由をなくした、ということです。
clasp のときは「AIを実物のとなりに置く」と速くなりました。今回はその人間版で、変えたい人を、変える対象のとなりに置くと、依頼そのものが立ち上がらなくなりました。
学んだこと
自動化やDXというと「対応を速くする」話になりがちです。でも、いちばん効いたのは速さではありませんでした。そもそも自分を経由しないと変えられないものを、相手が直接変えられる場所に移す。そのとき、往復は速くなるのではなく、消えます。
だから他社さんの業務を見るときも、最初に探すのはここです。「変えたい人」と「変えられる人」が、別々になっている場所はどこか。その二人が違う人になっているほど、間に立つ誰かが差し替え係になって、依頼と確認の往復が積み上がっています。 その二人を一致させるだけで、たいてい一番よく効きました。速い・遅いの前に、まず誰が変更を運んでいるかを見つける。だいたい、そこに理由があります。
この話の続きは、サイトの中にあります
できることを見る →佐久間
コードは書かず、AIに「こう作りたい」を伝えてプロダクトをつくる、いわゆるバイブコーディングで開発しています。だから毎日いちばん書いているのは、コードではなくAIへの説明(プロンプト)です。この記事は、その説明を“誰に”渡すかを変えたら、往復ごと消えた話です。
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